2019年12月8日日曜日

九州の石橋をたずねて


 うろ覚えであるが、その番組は「石の譜」みたいなタイトルであったかと思う。昭和50年(1975年)頃、上京して大学に通っていた時の話である。九州に多い石橋と肥後の種山石工を特集したNHKの番組であった。
 昭和52年7月に地方出版物を扱う八重洲ブックセンターが東京駅八重洲口近くに開店し、興味本位で見に行ったところ「九州の石橋をたずねて(前編・中編・後編) - 山口佑造著」という本に出合い、何故か気になって購入し今に至る。当時老後の楽しみに、と考えたかは定かでないがその後の何度かの引っ越しでも手放さずに持って回った。

   

 著者の山口佑造氏は昭和35年当時諫早市役所の職員で水害で損傷した諫早眼鏡橋移築の監督責任者だった人である。その後氏は石橋に興味を持ち九州をはじめ日本中の石橋を調べて回られているようで、次の分布図のとおり熊本、大分、鹿児島、長崎県に多いようだ。

 これまで私が積極的に見に行った石橋は通潤橋だけである。そのほか秋月眼鏡橋や洗玉橋などは偶然通りかかった訳であるが老後となった今、楽しみの1つとして挑戦するのも悪くないと思っている。ただし出版後半世紀近く経過しており、本で述べられた橋がどれくらい残っているのか分からない。
 とりあえず附表の石橋のリスト407件をExcelに入力したところである。


〔その後〕
 山口佑造氏は「日本の石橋を守る会」の初代事務局長を務められ、2002年に亡くなられているが「日本の石橋を守る会」の活動は継続しており年2回の会報を発行しているようだ。日本の石橋を守る会のWEBで全国に(レンガ作りを含め)数多くの石橋がある事、及びそのリストが掲示されている事がわかった。