2015年6月20日土曜日

TR5822のOCXO化(その1)

オークションで入手した周波数カウンタ(TR5822)の精度がどれ位あるのかRb発信器の周波数を測定してみると、約22Hz位ずれている。

これがあまり動かなければ調整するんだけど、時間とともに徐々にドリフトして1日経つと数Hzになる。いちばんいやな動き方だ。昔買った秋月の無調整カウンターキットの方がよっぽど安定している。

もちろんRb発振器の10MHzを外部クロックに入れればバッチリなんだけど、Rb発振器を頻繁にON/OFFする使い方も考えものだしねぇ。

Rb発振器を入手する前に手に入れたジャンク基板に乗ったNDKのOCXOを調べてみると、こちらは15~30分通電すると周波数が安定してピタッと動かなくなる。調整すると1Hz以下に追い込める。
やはりOCXOは素晴らしいねぇ。

TR5822の基準周波数をこのOXCOから供給したい、と誰でも思うだろう。
これを箱に入れて外部クロックにするか。でもTR5822の可搬性が悪くなるしなぁ。


ネットで拾ったTR5822の古い配線図を見ると、基準発振器は水晶を使ったTr発振器であり調整はトリマーコンデンサ。 こんな普通の回路を使うなんて周波数測定器としては気に入らないな~。現物を見てもバージョンアップされてはいるが基本的に変わらない。 

ちなみにTR5823Hだと基準発振器はOCXOになっていて電源は-12Vが供給されている。

ん?、-12V?。

確かに-12V。 配線図をよく見ると、OCXOを+接地の-12V供給で使っている。もちろん出力もマイナスの出力が出てくるがコンデンサで直流を切ってあるので問題無い。しかも両機とも発振器以降は回路が同じ。・・・こりゃいけるカモ。

ということで改造に取りかかることに・・・ TR8523Hの場合、整流出力の-25Vを3端子レギュレータで-12Vにしているから先ず-12Vのレギュレータを買ってこないと。
(しかしこの発振回路基板、4ピンコネクタの電圧が-25V、GND、TTLレベルの出力(本体側は74LS14で受けている)、+12Vとすごい事になっている。-25Vのリターン(GND)に10MHz出力のシールド線を共用してるってどういう事?接触不良やショートでもさせたらメイン基板が吹っ飛びそうで怖い。コストダウンの性なのかマズい設計だよね。ちなみに-25Vと+12Vは電源トランスの出力をブリッジで整流し電解コンデンサをかませただけ。それぞれ-12V、+5Vのレギュレータを通して使うようになっている・・・と言う事は半分は熱になるって事・・・動かすと確かに熱い)

その後 ⇒ 入手していたOCXOを基板から外して調べてみるとシールドケースとGNDが接続され、+接地では使えない事が判明、-電源から+12Vを作るDC-DCコンバータが必要となった。実際の回路を計ってみると整流しただけの-25Vから+12Vを作る必要があり、OCXOは最初は130mAくらい食うから絶縁型のDC-DCコンバータが必要。シリーズレギュレータよりコンバータの方が効率も良さそうだし好都合かも(効率50%⇒75%)。
 こういうコンバータって秋月にも売ってるけどオークションにも安く出ている。

 ところで、TR5822の発振回路は電源SWがOFFでも電源が供給されて、発信を続けている事が判明(いじるときはコンセントを抜かないとね)。プロの測定器としては当然かもしれないけど、可搬型ではどうなのかな?

その2へ続く。



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