2023年11月22日水曜日

カーナビのハードディスク(HDD)をソリッドステートディスク(SSD)に換装

 壊れるとユニット交換で高額修理の対象となる純正カーナビのHDDをSSDに換装する事が流行っているらしい。一般に自家用車の使用時間はPCに比べると短いだろうが、温度変化や振動などを加味するとPCに比べて使用環境は過酷だ。元々機械的な機構を持つHDDはいずれ壊れる消耗品であり換装(或いは交換)は当然の流れである。これまで問題にならなかったことが不思議なくらいである。

換装で気になるのはコピーしたHDDをナビが認識し機能させられるか、という事である。HDDには製造段階で1台ごとに固有の番号を割り振ってあり、それをソフト的にチェックする事で交換した事が分かる。WindowsはHDDを交換した事を密かにチェックしているらしいがカーナビはどうなんだろうか?先人の実績を見ると特に問題は起きていないようではあるが・・・。

もう1つ気になる点は、コピーの方法である。一般的なHDDのコピーにはUSB-SATA変換ケーブルとTrue Image等のWindows用のバックアップツールを使うが、カーナビ用HDDでは記憶領域の管理方法や実際に使っている領域が異なっている可能性があるため、Windowsで利用している領域のみをコピーするようなツールを使うと失敗する可能性が高い。またHDDはエラーがある領域を検知して別の代替領域を割り当てる機能があるが、これに対応していないとコピーの途中でエラーで止まってしまい正常にコピーできない可能性がある。先人の実例では、エラーを回避しながら全領域をコピーするツールを使ってこの問題を回避しているようである。

わが愛車も無償メンテ期間を過ぎたのでSSDに換装する事にした。

何しろ本件は失敗したら高額修理になるので用心の上にも用心して取り組む必要があり、奮発して、といっても1諭吉もしないが、先人と同じSDDと地獄コピーマシン(クローンマシン)を用意した。これを使えば、コピーの方向が矢印で示されているので操作を誤ってオリジナルのHDDに上書きして壊す心配もない。

YouTubeを参考に車から取り出したHDDは東芝製のMQ01AAD-Cシリーズの200GBの物だった。用意した256GBのSSDに収まる容量だ。


東芝のHPによると「MQ01AAD-Cシリーズはディスク回転数4200rpmの2.5型HDDで、自動車や、工業用途に適している。高度仕様、温度範囲、耐振動性に優れており厳しい環境での利用可能です」とありヘビーデューティのHDDらしい。HDDにはAdvanced Format とラベルに書いてあるが、これは従来から使われてきた512Bのブロックサイズでなく通常4096Bのブロックサイズを使い512Bのブロックサイズをエミュレーションすることで10%程度の容量拡大が見込めるやり方らしい。これは今回の換装には関係無さそう。 

ちなみにHDDの取付ネジはにはロックタイト(緩み止め)処理されており、振動対策は万全だった。

このHDDをコピー器でSSDにデッドコピーして車に取り付ければ終わりである。スタートから1時間半程度経過してコピーは終わった。

これを車に戻して終り。エンジンキーをONにすると何事も無かったように立ち上がった。SSDに換装したことで動きがキビキビになったかと言えば、少し速くなったように感じたが極端な変化はない。しかしこれで、バックアップ用のHDDが確保できたことを含め、高額修理になる確率がかなり減った事で十分元は取ったと考えている。 

もし換装をやりたいと思う人がいたら、車のパネルの分解方法と必要な工具は予めよく調べておく必要がある。特に分解は下手をするとパネルに傷を付けたり固定用の爪を折ったりするからやっかいである。工具が足りないと分解の途中で元に戻したり、或いは無理な作業をやることで損傷を与えたり作業を途中で投げ出す事になる。

次の目標は、内蔵バッテリーがヘタってSDカードが壊れがちなドラレコの新調である。


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