2023年10月21日土曜日

エレクトーンのFDDの修理を試みる

 子供が使っていたYAMAHAのエレクトーンを再び使おうとしたら3.5"FDD(その道ではMDRと言うらしい)の読み込みがエラーとなり読めない、長い間放っておいたので予想された状態であるが。そこで昔持っていたはずのクリーニングディスクを探したが行方不明。仕方なくネット情報を元に下の7本のネジを取ってキーボードを上に開け、

中にあって厳重にアセテート粘着テープで防振処理されているFDDを取出してヘッドを掃除、可動部にグリスを塗ってみた。

これを元に戻し、数枚のFDDの一部は読めたが、多くはエラーを起こし読めなかった。FDドライブが悪いのかフロッピーディスクの磁気が劣化しているのか。

ネット検索を続けると、2012年頃にはFDDを交換した話や、これに対応した楽器の修理屋さんの情報があるが、その時点でFDD自体は製造中止になっていたようだ。それから10年以上も経っており、今更FDDが入手できるのだろうか。

このエレクトーンに内蔵されていたFDDはラベルに型番がALPSのDF354H121Fで03-15とあるから製造は2003年の15週のようだ。そこでオークションでALPSの型番がDF354で始まるFDDを調べてみると思ったより多くが出品されている。しかし同じ型番は無い。多くはSONYのPCに内蔵されていたもののようだが動作確認されたものは殆どない。その中で型番がDF354Nで始まる未使用新品が手頃な値段で即決で出品されていたので思わずポチった。同じ34ピンのIDEインターフェイスで、初期のWindowsには当たり前のように使われていたデバイスなので互換性に問題は無いだろう。

しかし型番の違いが気になる。そのまま使えるのだろうか。ネットで検索しても有用な情報が出てこないが、DF354Hが2モード、DF354Nは3モードである事が分かった。

更にDF354Hは内部のジャンパーを変更することで3モードに変更できる事もネット情報にあった。だったらDF354Nもジャンパーの変更で2モードに出来るかもしれないがここら辺りの情報が全く無い。

そしてDF354Nが届いた。2010年製のようだが未使用新品だから劣化は殆どないと思われる。ベゼルやイジェクトボタンが白色だが、これは古い方から移植すれば何とかなる。ちなみに内部の回路は比較的コンパクトにまとまっており、2つのLSIを中心に構成されている。大きい方の正方形のICがメインコントローラと思われるが旧型と同じものだった。小さい方のICはスピンドルモータのコントローラと思われるが、これは別物になっていた。


ジャンパーは次の様に設定されていて異なっているのはMS2だけである。MSはモードセレクトの略だろう。DSはデバイスセレクト、FGはフレームグラウンド、DNSはdensity(記録密度)かな。INはよく分からないが挿入検知かもしれない。
 これならDF354NからMS2のジャンパーを外せば上手くいく可能性が高い・・・やってみた。

そしてこれを組み立て、エレクトーンに仮付けしてみた。一応読めるFDもあったが旧型と結果は同じであった。つまりFDDに問題はなくフロッピーディスクの磁気が弱っているのであろう、と言うのが結論である。

残念な結果となったが新しいFDDは予備用として保管しておく事にした。


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