前回の出入り検知器で PIC16F5325では信号線数=足の数が足りなくなり、またメモリー不足となったので新しくPICを選びなおした。今回使うのは1つ上位のPIC18F27Q43である。このPICには2個のSPIインターフェンスと5個のUARTが搭載されており、さらにプログラムメモリーが128KB搭載(16F5325は14KBだった)されており今回の目的にぴったりである。さらに秋月で多くのPICが欠品になっている中で在庫があり価格も330円とお手頃である。一方難点としては足の数が28本あり基板上で2倍の面積を占めるためプロトタイプ用基板に乗らず製作がやや面倒である。
そこで今回は最初に専用の基板を起こす事とし、それと並行してソフトを開発することとした。
受信部は次の2枚で構成される。赤外センサーを搭載する1枚目は更に2分割し、センサーを20cm離れて配置する。この基板にはVカットという手で割るための溝を入れてもらいたかったが、そうするためにはパネル化といい基板をm×n枚並べて面積を増やす操作をする必要があるが、今回はその数も必要無いし勉強不足もあり断念した。
送信部は特に変わっていない。前出の回路をそのままパターン化した。
これら3種の基板を各5枚ずつ発注し(発注数の最小要件が5である)、最も安い配送料も合わせて全部で11ドルでお釣りがくる(一部ディスカウントを含む)。
基板の発注と並行してソフトを開発していたが、重大な問題に直面した。PIC18F27Q43の各信号とポートの間のマッピング(PPS)に、例えば次のように制約があるのである。例えばSPIのデータとクロックはポートAにマッピングできない。
基板は、全ての機能が任意のピンにマッピングできる事を前提に設計したのでこれには参った。配線のカットとジャンパー接続が必須になる!!!PIC18F27Q43のマニュアルは英文で千ページほどあるので細かい所は読み切れていない。
何処を切って何処にジャンパーを繋ぐかを知るために、実際に使う機能と足の関係を調べると、何と、ソフトの設計変更だけでジャンパー無しで済むことが分かった。 例えばUART3⇒UART4、UART5⇒UART3の変更で済む。これはUART毎に使えるポートが違うからである。
発注から1週間ほどで基板が届いたので、組み立てた。CADでは部品の密度をできるだけ上げたつもりでも、実際に基板を組み立てるとスカスカである。そして幾つかの問題を見付けた。1つはスイッチのフットプリントがインチサイズではなくmmサイズになっていて、挿入に少し無理があった。もう1点は回路図⇒基板の間はCADでチェックされているので問題はなかったが、大元の回路図が間違っていた。具体的には可変抵抗のピン番号が逆順であった。つまり可変抵抗は3つの端子が左利回りに1,2,3の筈であるが、私が使った製品は逆順であり(同じモデルで正順の製品もある)、右に回すほど音が小さくなる。あと、音声合成ICの通信モードの2つの選択ピンの番号が逆であった。いずれも基板のカットとジャンパーで修正した。
これらの誤りは次の発注ではで修正する。
(続く)
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